数字が10個、20個と並ぶと、電卓の「+」を押し続ける作業はミスのもとです。途中で1つ打ち間違えても気づけず、気づいたら最初からやり直し。この記事では、複数の数字を自動で合計してくれるアプリの使い方を、集計関数(SUM・AVG・MINなど)の具体例とあわせて紹介します。Excelを開くほどではないけれど、電卓だけでは足りない——そんな場面のための方法です。
書いた数字を SUM() でまとめて自動集計。足し算の打ち直しから解放されます。無料・登録不要。
電卓で「複数の数字を合計する」のがつらい3つの理由
レシートの品目、経費の項目、月々の固定費。合計したい数字が並ぶ場面は日常にあふれています。それでも普通の電卓が使いにくいのは、次の3点に理由があります。
途中経過が見えない
画面に残るのは今の数字だけ。何個目まで足したのか、どれを足し忘れたのかを確認できません。
1つ直すと全部やり直し
「3つ目の数字が違った」と気づいたときに、修正する手段がありません。最初から打ち直しです。
平均や最大が出せない
合計は出せても「1件あたりの平均」「いちばん高かった項目」はもう一度入力し直さないと出せません。
この3つはすべて「入力した数字が残らない」ことに由来します。裏を返せば、数字が行として残るアプリなら、合計も平均もあとから何度でも出せるということです。
SUM() は「上に並んだ数字」を自動で合計する
メモ帳型電卓「MonoTape」では、計算を1行ずつテープのように書き足していきます。その状態で SUM() と入力すると、直上から連続する行を自動で合計します。何個の数字があっても、押すのは fx ボタンから SUM を選ぶだけです。
▼ スーパーでの買い物メモ
牛乳 198
卵 268
食パン 158
洗剤 398
------------------------
SUM() 1,022 ← 上の4行を自動で合計 ポイントは、合計する範囲を自分で指定しなくていいことです。数字を足したところで SUM() を置けば、そこまでの並びをまとめて集計します。行を1つ増やせば、合計もその場で増えます。
メモ行は飛ばして集計します。「◯月分」「ここから食費」といった見出しのメモを挟んでも、合計の対象からは自動的に除外されます。数字の並びを、読みやすいメモで区切りながら書けます。
合計だけじゃない。使える集計関数7つ
MonoTape の集計関数は7種類。いずれも「直上から連続する行」を対象にするので、使い方は SUM() とまったく同じです。
| 関数 | 何が出るか | 例 |
|---|---|---|
| SUM() | 直上から連続する行の合計 | 100, 200 → 300 |
| TOTAL() | テープ内の SUM() 行の合計(小計の総合計) | SUM()=120, SUM()=80 → 200 |
| AVG() | 直上から連続する行の平均 | 100, 200 → 150 |
| COUNT() | 直上から連続する行の件数 | 100, 200, 300 → 3 |
| MIN() | 直上から連続する行の最小値 | 300, 100, 200 → 100 |
| MAX() | 直上から連続する行の最大値 | 300, 100, 200 → 300 |
| MEDIAN() | 直上から連続する行の中央値 | 100, 200, 900 → 200 |
たとえば1週間分のランチ代を書き並べたあとに、SUM() で週の食費、AVG() で1食あたりの平均、MAX() でいちばん使った日が、それぞれ1行足すだけで出せます。同じ数字を3回入力し直す必要はありません。
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グループごとの小計と、その総合計(TOTAL)
SUM() は、上に別の集計行があるとそこで止まります。つまり SUM() を置くたびに、その手前がひとかたまりの「小計」になるという仕組みです。そして最後に TOTAL() を置くと、テープ内の SUM() 行だけを合計してくれます。
▼ 旅行の予算を費目ごとに積む
【交通費】
新幹線 往復 28,600
在来線・バス 3,200
SUM() 31,800 ← 交通費の小計
【宿泊費】
ホテル 2泊 24,000
SUM() 24,000 ← 宿泊費の小計
【食費】
夕食 2回 12,000
昼食 3回 4,500
SUM() 16,500 ← 食費の小計
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TOTAL() 72,300 ← 小計だけを合計(二重計上なし) 手計算で内訳と総額を出すと、うっかり小計を二重に足してしまうことがあります。TOTAL() は SUM() の行だけを拾うので、この事故が起きません。費目別の予算づくりは旅行の予算を費目ごとに積み上げて計算する方法でも詳しく紹介しています。
応用:範囲やラベルを指定してピンポイントで集計する
「連続する行」ではなく、離れた行だけを合計したいときは、カッコの中に対象を書きます。
SUM(#2:#8) 2行目から8行目までをまとめて合計する(範囲指定)
SUM(#1, #3, 家賃) 1行目・3行目と、「家賃」というラベルを付けた行だけを合計する(列挙指定)
MonoTape では計算行に「家賃」「交際費」といったラベルを付けられます。ラベルで指定して集計できるので、テープの並び順を気にせず「この費目だけ」を抜き出せます。ラベルの付け方は計算履歴が残る電卓アプリの記事で解説しています。
端数処理や割り算の余りも、関数で片づく
集計以外の関数も用意されています。とくに実用度が高いのは、金額の端数処理と割り算の余りです。
| 関数 | 用途 | 例 |
|---|---|---|
| ROUND(値, 桁) | 四捨五入。割り勘の端数処理に | ROUND(3.14, 1) → 3.1 |
| CEIL(値, 桁) | 切り上げ。材料の必要数を出すときに | CEIL(3.14, 1) → 3.2 |
| FLOOR(値, 桁) | 切り捨て。ポイント計算などに | FLOOR(3.98, 1) → 3.9 |
| MOD(a, b) | 割った余り。割り勘の余りを出すときに | MOD(10, 3) → 1 |
| INT(値) | 整数に切り捨て。人数割りの目安に | INT(3.98) → 3 |
| SQRT / POW / ABS | 平方根・べき乗・絶対値 | POW(2, 3) → 8 |
このほか LN・LOG10・GCD・LCM・階乗、三角関数(SIN・COS・TAN とその逆関数)、円周率πや自然対数の底 e といった定数も揃っています。関数は fx ボタンのシートから「集計 / 丸め / 数値 / 三角関数・定数」のカテゴリごとに選べるので、つづりを覚えておく必要はありません。よく使う関数は「よく使う」欄にまとまります。
数字を1つ直すと、合計も自動で直る
関数と相性がいいのが、MonoTape の自動再計算です。集計元の行を修正すると、SUM() や AVG() の結果も即座に更新されます。
▼ 洗剤の値段を 398 → 498 に修正すると
牛乳 198
卵 268
食パン 158
洗剤 498 ← ここだけ直す
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SUM() 1,122 ← 合計は自動で更新 「数量を1つ増やしたら合計はいくらになる?」「単価を上げたら見積もり総額は?」といった試算を、打ち直しゼロで繰り返せます。この仕組みは電卓の計算をやり直したくない!自動で再計算する方法で詳しく説明しています。
こんな場面で効く
よくある質問
Q. 関数の名前を覚える必要はありますか?
いいえ。fx ボタンを押すと関数の一覧シートが開き、「集計」「丸め」「数値」「三角関数・定数」のカテゴリから選んで挿入できます。それぞれに説明と計算例が付いているので、名前を知らなくても目的から探せます。
Q. SUM() はどこからどこまでを合計しますか?
SUM() を置いた行のすぐ上から、連続する計算行をさかのぼって合計します。途中のメモ行は読み飛ばし、別の集計行(SUM() など)に当たったところで止まります。この仕様のおかげで、グループごとの小計が自然に作れます。
Q. SUM() と TOTAL() の違いは何ですか?
SUM() は直上の連続する行を合計する「小計」、TOTAL() はテープ内にある SUM() 行を合計する「総合計」です。SUM() 行が1つもない場合、TOTAL() はテープ内の計算行すべてを合計します。
Q. 関数機能は有料ですか?
いいえ。MonoTape は無料で使えるアプリで、集計関数を含む関数機能も無料でご利用いただけます。会員登録も不要です。
Q. Excel やスプレッドシートの代わりになりますか?
表計算ソフトの全機能を置き換えるものではありませんが、「数字を並べて合計・平均を出す」「内訳を残して総額を確認する」といった用途なら、スマホで開いてすぐ書ける MonoTape のほうが速く済みます。表を作るまでもない集計に向いています。
この記事のまとめ
- ✓ 普通の電卓は「入力が残らない」ため、複数の数字の合計に弱い
- ✓ MonoTape の SUM() は、直上から連続する行を自動で合計する
- ✓ AVG・COUNT・MIN・MAX・MEDIAN も同じ操作で使える
- ✓ SUM() で小計、TOTAL() で総合計。二重計上の心配がない
- ✓ 元の数字を直すと、合計や平均も自動で再計算される
足し算の打ち直しを、今日で終わりにする
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